好きなこと で 起業 して 個人事業主 になれば努力することなく 成功 出来ると思われている。
確かに「やり続けることが出来る」という点では 成功 出来るのかもしれないが、 起業 であるからには ビジネス としての
成功 が手に入らなければ意味がない。そして ビジネス における 成功 とは お金 以外の何ものでもない。
そもそもなぜ「好きなことで起業しよう」という主張が出てくるようになったのか?
それは自分の仕事に誇りを持てない人が多いからに他ならない。ただし生活していくために仕方がなく
自分の人生を切り売りしてお金を稼ぐ「労働」に充てているのだ。
だからこそ、たった一度きりの人生、本当に誇りを持てることに自分の人生を使うべきじゃないか、との主張から
「好きなことで起業しよう」という流れになっているように思うのだが、ここには論理の飛躍がある。
前提になっていることはあくまでも「自分の仕事に誇りを持てないこと」。だからこそ「いやいやながら自分の人生を切り売り」するというイメージが出てくる。
それならまずは「今の自分の仕事に誇りを持てるようになる」だけでもいいのではないだろうか?起業も一つの手段に過ぎない。だからこそ、「仕掛ける側」の餌に安易に喰い付いて起業したところで、同じように人生の切り売りするだけの毎日が続いたり、もっと最悪なのは生活すら出来なくなってしまったり・・・。
冷静に考えてみるといい。今の「好きなこと」というのが物心ついたときからずっと継続してやってきていることであれば、本当に「好きなこと」なんだろう。ということはそれでお金を稼げても稼げなくてもやり続けることであって、「お金がもらえないなら止める」ということではないはずだ。それをビジネスにするということは「お金」というフィルターを通してしか今後、その「好きなこと」と接することが出来なくなることを意味している。
本当にそれが「好きなこと」なのか?
もっと言ってしまえば「起業」した先に、どのような未来を思い描いている?
どのようなところに住んで、どのような食事をして、どのような服を着て、どのようなライフスタイルを送っているのか?一切の制限がないとしたらどのようなライフスタイルになっているかを具体的にイメージしてみるといい。
そこにその「好きなこと」をやっている時間がどのくらいあった?
ひょっとしたら「まだお金を稼げていない現状のあなた」にとって「好きなこと」であるに過ぎず、一切制限のない状態で稼げるようになった後のイメージでは「好きなこと」ではもはやないことなのかもしれない。
本当に目指すべきゴールをキッチリと描き切ること。まずはそこから第一歩が始まるのだ。