「私はあなたの味方だよ。あなたは素晴らしい人なんだから精一杯 応援 するよ。だから私を存分に頼って」
なんて安っぽいセリフは間違っても言いません。 個人事業主 として ビジネス を 成功 させようとメッセージを発信する人は非常に多い。
背景には SNS によって個人がメディアを持つことが出来るようになったことがあるのだろう。だからこそ自らの ビジネス に活用しようと「お役立ちの押し売り」が氾濫しているのかもしれない。
SNSでの発信にはいくつかのベクトルがある。
①自らの想いを伝えるメッセージ
②情報提供
③個人的メモ
私が発信する際には③の個人的なメモというのが圧倒的に多い(笑)。自らの思考を整理する際に誰かに語るということをすると一番整理整頓できるので、SNSへ発信することを利用しているのだ。そのため内容自体は②の情報提供になっていることも多いかもしれない。
ビジネスとしてSNSを活用するなら①のメッセージだろう。メッセージということは送る相手がいる。それは自分が扱っている商品やサービスが最も効果を発揮する対象者になる。その対象者がビジネス上のターゲットになるのだろう。そのターゲットにメッセージを受け取ってもらうことをやらなければ自らの商品もサービスもそもそも認知されることがない。このターゲットに認知されるためにメッセージを発信することこそがマーケティングなのだ。
そしてマーケティングのためのメッセージはしばしばラブレターに例えられる。ラブレターは特定の相手に送るもの。ビジネスでターゲットにメッセージを届けるところと似通っているのだ。冒頭の「お役立ちの押し売り」メッセージはそんなラブレターを勘違いして氾濫しているもののオーソドックスなものだ。
思うのだがラブレターは一人に出した方が良いような気がする。まんべんなく網羅して、誰に対しても響くように表現をすると、出している本人は博愛主義者のつもりかもしれないけれど、見ている側からすると単なる好色にしか見えない(笑)。
「見聞きする目と耳があるものであれば、秘密を隠し通せないことに納得するだろう。
人は仮に口が動かなくとも指先でしゃべるのである。
秘密は全身の毛穴を通してにじみ出るものだ。」
~フロイト~
こんな言葉もあるように人は言葉の内容だけを受け取るわけではない。言い回しをどれだけメリットがあるように巧みに表現したところで、本心は意外と伝わってしまっている。「金、金、金」。それが見えてしまうからいやらしく感じられるのだろう。本当にお役立ちをしたいだけなら無償でボランティアでもすればいい。本心がお金であるならビジネス色を出してしまった方が本心でメッセージを語っているように思える。
もちろん、そんな「お役立ちの押し売り」メッセージでも単純接触効果で相手を洗脳出来る可能性は否定出来ない。ただし反面、マイナスのイメージをマーケティングすることには確実になっているので、ビジネスを成功させようという意思があるのなら、最終ゴールは「お金」と明確化すればいいのだ。