「あなたの夢は何ですか?」
コーチング などでしばしば出される質問内容だ。そして「 好きなこと で 起業 して 個人事業主 として 売上 を上げていきたいのであれば、共感者を集めるために夢を語り続けるといい」などという自己啓発の悪洗脳がまかり通っている。
もし、実際にあなたが夢を語るとしたら、どうなるのか?答えは簡単。語れば語るほど、それは現実化しなくなってしまう。。。
何故だろうか?答えは簡単。「夢」だからだ。
「あなたの夢は何ですか?」ということは前提として、語られることは「現実ではない」と認識していることに他ならない。「現実ではない」と認識しながらそれを口に出したり、文章にしてアウトプットすれば、周囲の人も「なるほど。今はこの状況にないのだな」と認識してしまう。
だから夢を語り続ける限り、絶対に叶わない。いわゆる現実化させないためのアファメーションだ。
ではどうすればいいのか?「〇年後にはこのようになっているので、私は□□している」と現実のものとして現在形で語ればいいのだ。だからこそカウンセリングやコーチングを行う際にもそのような言葉遣いをすればいい。
「今から〇年後にはあなたはどのようになっているのですか?その時の状況を教えてください」と。。。
そしてその際にポイントになってくるのはどのような感情を感じているのかということと言われる。しばしば成功者が口々に言っている内容ではあるが、「何事に対しても感謝をするとよい」。アンソニー・ロビンズは「人は感謝しながら怒りを感じることは出来ない」とも言っているが、感謝に満たされた人生であれば幸せだからだ、というのは宗教レベルの低次元な話。(まあ正直、超低レベルの感謝=幸せ、という宗教を妄信することで探求心を放棄することも悪いことではないのだろうが・・・)
感情レベルの話で止まってしまうとこの程度の主張だが、結局のところ、その裏付けは神経伝達物質に他ならない。人間の感情とは神経伝達物質だからだ。脳にとっての快感物質であるドーパミンとエンドルフィンは報酬を得られた時に生じる「快」の神経伝達物質。
従って結果である「感謝」を先にしてしまえば、脳の認知的整合性で勝手に「感謝」すべき「報酬」にフォーカスするようになり、脳内がドーパミンやエンドルフィンで満たされる訳だ。
そこには相手への思いやりがどうのこうのといったことは一切関係ない。ひたすら自分個人の脳が気持ちよく、快楽に浸れるというだけで「感謝せよ」と言っているだけなのだ。キレイごとで、「感謝すれば相手への思いやりにもなる」云々とは言うけれど、違う、違う。あくまで自己満足が得られるだけだ。
ましてや逆に嫌々やっている場あいではノルアドレナリンが出てくるので我慢が効くが、結局これも長期期間は無理なので、だから「嫌々やっていることではなく好きなことで起業しよう」「好きなことをやり続ければ成功出来る」と言われるゆえんなのだ。
「お客様のため」「社会貢献のため」「世界の中で自分がお役立ちできることこそ幸せ」みたいな御託はもういい。
これをやっていれば自分の脳が神経伝達物質で快楽に満たされるだけ。だからやっているだけなのだ。結局気持ちいいからやるだけに過ぎない。他に一切理由はない。ましてやドーパミンが分泌されると記憶・学習能力が向上するので、その出来事がより一層自分の信念の中で強化される。だからこそ更なる快楽を追及して同じことをやり続ける。
なぜなら人間の最終的に得たいものは感情だからだ。如何に自分の快楽を追及できるのかだけだ。ただし、十分な量の神経伝達物質で脳を満たそうと思えば、経済的な豊かさが必須になる。原料は食事しかないためだ。食材にこだわっていいものをバランスよく食べる。そして経済的に豊かになるためには他人を自分の人生に巻き込まなければならない。だからこそキレイごとを言うのだ。
あなたがゴールを達成した時に自分の脳に満たしていたい神経伝達物質は何ですか?